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C&C ひきこもり家族コンサルティング
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C&Cの「ひきこもり家族コンサルティング」は、ある仕方でひきこもりの「支援」に従事しています。ここでは「支援」をどう考えるべきかについて、C&Cの根本的な思考の枠組みとなっている「支援の三段枠組み」の理論を提示します。
一般に、支援をどのように組み立てていくかを考える際に、何らかの枠組みによる必要があると思われれます。というのも、何らかの枠組みに依拠してでなければ、支援が場当たり的になってしまいますし、現場で遭遇する複雑な事情を上手く掬い取った支援にすることもできないからです。ここではそういった支援のための枠組みを一つ提供したいと思います。すなわち、「支援の三段枠組み」です。具体例としてひきこもり事例に当てはめながら説明しましょう。
最初に判断されるべきこととして、支援の類型があります。ひきこもりであれば、ひきこもりの定義に該当するかどうかが調べられるべきです。例えば、ひきこもっている期間が二週間だけであれば、ひきこもりの定義に該当するとは言えません。他方で、特定の類型に妥当しないからといって、他の類型について検討しなくてよくなるわけではありません。二週間しかひきこもっていない人についても、ひきこもり予備軍という別の類型を構想しつつ、それに当てはめることは可能であると思われます。いずれにせよ、支援が必要な人が予め類型化されているので、どのような類型に当てはまるのか、ということが先行する判断事項になります。
次に、支援の類型に当てはまった人について、改めて支援の必要性を判断しなければなりません。支援の類型に当てはまることと、支援の必要性があることは別のことです。例えば、高等遊民は、ひきこもり類型には当てはまるかもしれませんが、支援の必要性があるとは直ちには言えません。それは高等遊民的なライフスタイルが個人の自己決定に基づいているからです。反対に、典型的なひきこもりは、発達障害によってそのライフスタイルを採用するように社会的に強いられおり、自己決定が制約されてしまっているために、支援を必要としていると言えます。また、支援の必要性を具体的に検討することによって、提供されるべき支援の内容も詰められることになります。同じひきこもり類型に妥当する人々の間でも、具体化された必要な支援にはバリエーションがあります。そのことが調整されるのが、枠組みのこの段階になります。
最後に、支援の同意について検討しなければなりません。どんな支援でも支援対象者の同意が必要になります。それは、支援が相手方の自己決定を前提にした関わり方であるからです。どんなに客観的に望ましい支援でも、相手方の同意が無ければ実行することは自己決定の制約になってしまう恐れがあります。反対に、相手方の同意の有無によって、二段階目の支援の必要性を主観化してしまうことは避けるべきです。支援の必要性の段階では、物事を客観的に判断する必要があります。
三段目で検討されるべきは、客観的に必要な支援に対して本人の同意が得られるか、ということであり、本人が主観的に求めている支援内容になっているか、ということではありません。支援される当人が支援者に対して行う要求には、その実現が社会的に不適切であるものも含まれているため、本人の主観面から支援を組み立てるわけにはいきません。また、支援の同意については、主要な支援対象者が本人以外である場合には、その方の同意も必要になります。
以上が支援の三段枠組みです。支援の類型、支援の必要性、支援の同意の三つの段階を順番に踏むことで、錯綜した支援現場でも一貫した方針が得られます。社会的に適切で効果的な支援を提供するために、こういった枠組みが支援者に共有されていることが重要であると思われます。
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支援の三段枠組みとひきこもり三類型の関係
相談機関に来所される「ひきこもり」のケースでは大抵「支援の必要性」が確認される理由
ひきこもり相談の基本としての「支援の必要性」の認識に関する諸々の問題
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