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ひきこもり相談でしばしばよくある落とし穴が、将来に対して悲観的な見通しを持っているひきこもり本人に対して楽観的見通しを提示しようと支援者が躍起になってしまうという現象です。確かに非常に悲観的になっている人に対しては、楽観的なところを指摘してしまうことが我々の習性です。しかしながらこのような対応は適切でも必要でもありません。
そもそも将来について悲観的な見通しを持つとはどういうことでしょうか。将来に起きる事象については我々は確実なことを知りません。ただし色々な証拠や経験則から、将来に起きるかもしれない事柄の蓋然性を論じることはできます。将来に対してあまり良い出来事が生じる蓋然性がないという事態はありうることでしょう。そういった予見が存在する場合に、悲観的な見通しが得られます。問題は、悲観的な見通しそれ自体が良くないものであるという想定です。悲観的な見通しそれ自体は、将来についての知的な予測なので、良くも悪くもありません。現在の事実についての言明が価値とは独立であるように、将来の事実についての言明も価値から独立であるからです。
それではなぜ人は悲観的な見通しを持つこと自体に忌避感を持つのでしょうか。そこには悲観と絶望の混同があると思われます。絶望とは「もう駄目だ」という心理的態度を言います。確かに「もう駄目だ」と思うことは良くないことです。本当に可能性が尽きることを知るということはできず、常に状況を打開できる可能性は存在するからです。「もう駄目だ」と思うことによって残っているチャンスも消えてしまうということは、追い詰められていなければ多くの人が実感しているところです。
このような絶望は、悲観から帰結してしまいがちですが、悲観と同一ではありません。そして悲観から絶望が帰結するのは、悲観と絶望を混同することによると思われます。たった今述べたように、状況を打開できる可能性が否定されることはあり得ません。したがって悲観と絶望は同一ではなく、その二つが同一ではないという意識が、悲観から絶望に転落していくことを妨げます。とすれば希望とは悲観と絶望が同一ではないというそのこと自体に他ならないと言えます。希望は何か特定の出来事についての予測ではありません。それは楽観に過ぎません。希望と楽観を同一視していると、悲観と絶望を同一視することになり、自動的に絶望に連れて行かれることになります。
ひきこもり問題で重要なのは、悲観を楽観に取り替えることではありません。将来に対してどのような見通しを持つのかということは所詮は事実的な問題であり、価値とは関係ないからです。課題はむしろ悲観が絶望に転じてしまうことを不断に防ぐことにあります。当事者とは異なり支援者は事象を冷静に眺めることが比較的簡単です。当事者の絶望に巻き込まれず、悲観的な将来像しか獲得できなくても、自らは絶望することなく、それによって本人が絶望することを効果的に妨げる。そういった役割が支援者には求められています。
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