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自己完結的な会話をすると…
他の記事で、定型発達(以下定型)の人が自閉スペクトラム症(以下ASD)の人と付き合うために身に付けるべき作法として、何でもべき論で語るということがあるということを指摘しました。この記事では、そのようなべき論で語ることがコミュニケーションにもたらす変化についてさらに詳しく論じたいと思います。その変化とは、べき論による自己完結とでも呼ぶべきものです。
定型の人の日々の活動は、自己完結的なものではありません。定型の人の言動は他者の言動と密接に絡まっています。例えば、会話を考えて見ましょう。定型の人が自然に会話している際には、相手方が刻一刻と関心を向けることについて自らも話を自然に合わせていきます。逆に定型の人が何か準備してきたこと、相手とのやり取りの中で生まれたのでないことを話そうとすると、相手方に不自然な印象を与えてしまうことがあります。それは会話が本質的にインタラクティブであり、相手方に合わせて行われるべきものであるからです。
このように定型の人の通常の活動が自己完結的でないために、定型の人はASDの人との間のコミュニケーションに上手く対応できません。ASDの人は定型の人よりもはるかに自己完結的であるからです。定型の人が定型の人との会話で行なっているように、定型の人がASD相手に合わせようとすることは、トラブルの原因になりえます。定型の人は自分が相手に合わせた場合は相手も自分に合わせることを期待し、ASDの人は(定型の人がするようには)そういった期待に応えられないからです。このようなミスマッチを繰り返すことが、定型の人にとっては大きなストレスになることがあります。
定型の人が何でもべき論で話すことは、このようなミスマッチを避けてストレスなく定型の人がASDの人と会話する一つの方法として位置付けられえます。というのも、べき論で一貫させていれば、相手方の対応によって自分の行動を変化させることがないからです。期待が裏切られてしまうのは、相手方からの互酬的な応答が可能でない場合でも構わずにそのような応答を前提としてしまう定型の側のメカニズムによる訳ですが、べき論によってそのような互酬性から距離を取ることができます。そして相手方の互酬的な応答を想定しなければ、期待が裏切られることはなく、ストレスがかかることもないと言えます。
べき論が互酬性を避けるために活用できるということが目新しいかもしれません。ポイントは、相手方の出方に関わらず正しいことをすべきである、という前提に立つ(べきである)ということです。もしこの前提を受け入れるならば、何が正しいことなのかを検討するだけで自分のとるべき言動が確定するので、相手方の出方について色々と思い悩む必要がなくなります。その意味でべき論が自己完結を可能にするのです。
もちろん何でもべき論で話すということを会話習慣として常に採用するべきであるということではありません。ただ、ASDの人とのやり取りにストレスを感じている定型の人は、相手方の出方に関わらずに正しいことをすべきであるということを受け入れ、その上で正しいことは何なのかを検討し、その結論を会話の中で相手に対して話すという仕方で、コミュニケーションに感じているストレスを減らすことが可能です。ぜひ一度試してみることをお勧め致します。
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