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責任概念が両義性を前提としていることについて

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両義性把握能力が低い人は、責任という概念が必要となる状況で普通の把握能力を備えた人に比べて相対的に低いパフォーマンスしか発揮できません。それは驚くにはあたりません。というのも、責任概念はそもそもついつい両義的になってしまう人のための概念であり、両義性把握能力が低い人自身が体験できる事象についての概念ではないからです。この記事では責任概念と両義性の関係を解説します。

 

そもそも責任という言葉は色々と異なった仕方で使われます。少なくとも次の二つの仕方で使われることが可能と思われます。何か問題が生じた後でその問題についての責任が誰にあるのか検討することになったという状況は、責任追及の場面です。しかし責任という言葉の使い方はこういった事後的な問題処理のためのものだけではありません。特に何も問題が生じていない段階でも「自分が責任を引き受ける」と宣言することで、他人との関係性について何らかの効果が発揮されることを期待する場合があります。こういった使い方では、いわば事前的な問題処理が行われている訳です。

 

これらの使用法に共通しているのは、責任の所在が不明確になることを避けるという目的を持っているということです。事前に責任の所在を明確化しておけば、共同作業している誰も事柄について作業しないままになってしまったということを避けられますし、事後的な責任追及はまさに責任の所在を明確化して何らかのサンクションを加えるために行われています。そうすると、責任概念は責任の所在が不明確になりうる状況で、そのような責任の所在の不明確化を避けるために存在していると言えそうです。

 

この点で両義性と一義性の問題が、責任概念と関わってきます。そもそも責任の所在が不明確になるのは、特定の作業内容とその作業の実行主体の結び付けが曖昧であるからです。もし作業と主体の関係性が一義的に決まっていたとしたら、責任を論じる必要性がありません。だから、人がどれくらい両義的であるのかに応じて、その人の責任を問題にする必要性の程度が変わってくることになります。非常に一義的な人については、責任を論じる余地がありません。全く共同作業の可能性がない人(孤島に一人で住んでいる人)についても、責任は問題になりません。

 

そうすると両義性把握能力がない人は、両義的でありえないことによって一義的に振る舞うから、責任という観点で問題が起きないのではないかと思われるかもしれません。ある意味ではそうです。両義性把握能力が低い人は、比較的に一義的なので、任された仕事の遂行率はとても高いことが一般的です。しかしながらこれは一面的な観察に過ぎません。世の中の共同作業のほとんどは、そもそも一義的な仕事に分割できないものです(完全に分割できないから共同作業になる訳です)。そういった状況では常に、仕事の再分配という仕方で、あるいは分配されていない残余の仕事という仕方で、両義的な状況を一義的に変更する必要が、共同者全員にかかってきます。したがってそういった状況ではまさに両義性把握能力が必要になるのであり、しかも共同者はそれぞれに両義性把握能力を行使して両義的な状況を一義的に変更する責任がさらに存在しているということが暗黙のうちに想定される傾向があります。両義性把握能力が低い人はこの責任を果たせず、低評価を帰結してしまうことが頻繁にあります。

 

以上で責任と両義性の関係を見てきました。両義性が言語的に把握しづらい事情に伴って、それがとても身近なものであるにも拘わらず責任という観念は説明しがたいものになっていると思われます。こういった言語化の難しさがさらに感情的なトラブルを生み、様々な社会問題に繋がっていると考えられます。責任に関する人々の想念をよく見極め、トラブルに陥らないような人間関係を構築できるような社会的仕組みを検討していく必要があると思われます。

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