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ミスコミュニケーション防止の一般的方策としての相互の差異についてのメタ知識の共有(自閉スペクトラム症の人と定型発達の人の付き合い方52)

ASD(自閉症スペクトラム症の人、以下同様)と定型(定型発達の人、以下同様)との間の摩擦は、より広い範囲での次のようなミスコミュニケーションの一例です。それは自分の傾向性(パターン)を相手も共有しているとの事実誤認に基づいた、相手の言動解釈の失敗によるミスコミュニケーションです。この記事ではミスコミュニケーションの抽象的構造を提示し、それをASDと定型との間に当てはめます。

 

ミスコミュニケーションの基盤には、一つの事実誤認があります。それは相手が持っていない傾向性やパターンを相手の中に見出してしまうというタイプの誤解です。そもそも我々は日常的に他人の言動を解釈する場合に、多かれ少なかれその言動をパターンとして理解しがちです。おそらくはそうした解釈方法の方が認知的に経済的であるからです。ステレオタイプに結び付いた差別の問題は、こういった経済性優先の認識構造がもたらす副作用であると言えます。

 

この問題の特殊例として、自分自身の言動のパターンを相手に誤って当てはめてしまう場合があります。我々には多かれ少なかれ自分自身のパターンを他人も共有していると想定しがちです。これも認識資源の効率化が原因なのかもしれません。実際に、そういったパターンを自分と相手が共有している場合は、相手の解釈はより正確になります。他方で、パターンを共有していない場合は、相手の解釈はより難しくなります。異なる文化的背景を持っている人、特に外国人を思い浮かべれば、こういったパターンの共有と相違にまつわる軽重様々な問題群を思い出せるはずです。

 

自分自身と相手方のパターンの相違に関してメタ的な知識を持っている場合には、相対的にトラブルが少なくなります。異なる文化的背景を持っているという事実についての認識は、相手の言動に対する解釈の幅を広げます。簡単に言えば、相手が自分から見て奇妙な言動をしていても、それを自分の知らない文化的背景によるものと理解するということがより簡単であるということです。逆に、トラブルに繋がるのは、パターンの共有がないことについてメタ的な認識がない場合です。内的で観察しづらい心理的なパターンについては、自分と相手で共有しているものと勝手に前提しがちです。

 

ASDと定型との間のトラブルは、この後者の水準に位置しています。つまりASDと定型との間の摩擦に関する社会的な共有知識が少ないため、メタ的な知識によってトラブルを防止するということが難しくなっているということです。C&Cの活動、特に「ASDと定型との付き合い方」に関する記事で取り組んでいることは、こういったメタ的な知識を社会に広め、トラブルを未然に防止するということを目的にしています。

 

なお、相手の言動をパターンとして受け取ること、自分の傾向性を相手に当てはめてしまうということ、こういった事柄の背景には、事実と規範の区別というポイントがあります。問題になっている言動が規範的なニュアンスを帯びていることが、事実誤認を引き起こしやすくしてしまうことがあります。我々は他人が規範に従っていないということを事実として受け止めることに慣れておらず、反規範的言動を責めるという反射的行動に飛び付いてしまうからです。こういった反射性を遮断することにもメタ的な知識は役立ちます。自分自身が事実誤認に陥る危険があると知っているだけで、事実誤認に陥る危険性は減ります。

 

メタ的知識をC&Cがお伝えしていることも、この点と関係しています。ASDと定型との差異に関するメタ知識を事前に共有することなしでは、第三者が事実誤認を指摘しようとしても、指摘内容が事実誤認を指摘する趣旨であるということが見落とされ、反規範的言動を肯定するものと当事者から第三者が誤解されてしまう可能性もあるからです。事態はこのように非常に複雑ですが、一つ一つ問題を分析していくことでトラブルを減少させることは不可能ではありません。地道な取り組みが大切であると言えます。

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