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ひきこもりの親は子の説得ではなく支援に徹するべきである

一般に、ひきこもり問題は解決困難または不可能な問題であると思われています。人は解決困難な問題や不可能な問題に直面すると絶望的な気分になって自暴自棄になってしまいます。しかし、ひきこもり問題は本当に解決が困難または不可能なのでしょうか? 既に他の記事でも論じてきたように、ひきこもり問題が解決できるかどうかということは、問題の設定の仕方に完全に依存します。難しい問題を設定すれば解決も難しくなりますし、簡単な問題を設定すれば解決も簡単になります。だからこそ、問題を解決していく際には、なるべく問題を一つ一つ切り離して分解していくべきだという一般的な指針も成り立つのです。それでも、ひきこもり問題への実際の取り組みの中ではご家族(や支援者)が心理的に追い詰められてしまうという事態は、そういった一般的な指針だけでは足りません。

 

なぜひきこもり問題においては、問題を一つ一つ分割していくことによって解決していくだろうという希望を持ちにくいのでしょうか。恐らく原因は、心理的な事柄に関する適切な問題設定の難しさによるに違いありません。可能性がありそうなのは、ご家族がひきこもり本人を説得しなければならないと思い込んでしまうということです。ここで説得とは、主に言語的な働きかけによって相手方の信念を変更させることを言います。説得という手段は非常に一般的ですから、ひきこもり問題の解決にはあまり役に立ちません。他人が何かを説得して解決するような問題であれば、とっくに解決しているはずだからです。そのことは本人の側で把握されていることもあり、自分を説得することは止めて欲しいという主張を本人がしている場合もあります。そういった状況にも関わらず、ご家族がひきこもり本人を何とか説得しなければならないと問題を設定してしまうと、絶望的な気分になってしまいます。だから、何とか説得するという問題設定自体を捨てなければなりません。

 

説得という手段なしに、どうやってひきこもり問題を解決したら良いのでしょうか? そもそもひきこもり問題において、ひきこもり当事者は意思決定が可能でない主体として見なされている訳ではないということに注意が必要です。だからご家族が本人の代わりに意思決定することはそもそもできません。ひきこもりは自分で考えて自分で決定し自分で責任を負うことができる主体と見なされています。したがって、ひきこもり本人が最終的に自己決定したことを家族が左右することはできないということが、既に社会的に認められている訳です。本人の最終的な意思決定の前の関与は、説得というよりも事前の情報提供と捉えられるべきであり、後は本人の自由な決定に委ねられていると言えるでしょう。本人が自由な意思決定ができるように手伝うということを超えて、本人の幸福などについて親が責任を負っていると誤ってご家族が思い込んでしまうと、社会的に認められておらず、本人も拒絶しうるような形態が作り出されます。説得はそのような望ましくない関与の穏やかな方法として構想されているだけです。ひきこもり家族が為すべきことは、原理的には、ひきこもりに対して支援の申し出を行い、双方が合意できる内容の支援を行うということでしかありえません。説得が必要になるということは幻想です。

 

親がひきこもりの幸福について責任を負っているという思い込みを排除できたとしても、親がひきこもりの生存について責任を負っているという思い込みが別にあります。ひきこもり本人を説得という仕方で変化させないと、本人の生存を親が保障できないという訳です。しかし、本人の自己決定によって本人が自らの生存を維持できない場合でも、生存権は国が国民に保障しているため(生活保護等の手段によって)国がひきこもり本人に対して生存を保障しているのであって、親が子供に保障しているのではありません。もちろん現実には生存権の実効的な保護が与えられているのかが疑わしいため、その点での支援は必要ですが、問題はいかに本人が国に生存権を保障してもらうのかという仕方で立てられるべきであって、親が国の代わりに本人に対して生存権を保障すべきではありません。

 

以上見てみると、ひきこもりについて親が幸福や生存に関して責任を負っているということが説得の必要性を基礎付けているということが分かってきます。親が成人した子供の幸福や生存について責任を負っているということは本人やご家族の思い込みに過ぎず、様々な社会の枠組みを齟齬を生じさせてしまいます。社会的孤立を避けるには、社会の良識に従って親が子供に関与する形態を説得ではなく支援に変更するべきです。そうして初めて説得しなければならないということに起因する不安感や絶望から解放され、ご家族が本人に対して建設的な支援を行なっていくことができると考えます。

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