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なぜいつも嫌味言うように感じられる
ASDの人がいるのか?
定型発達(以下定型)の人が自閉スペクトラム症(以下ASD)の人に感じる不満として散見されるものは、特定のASDの人物が定型の人に対していつも嫌味を言ってくるということです。全ての定型の人があらゆるASDの人に対してこのタイプの不満を持つ訳ではありません。しかし定型の大多数によって嫌味を言う人物として認識されうるASDの人物がいることは確かです。この記事は定型が感じるそのような「嫌味」に関して多角的に検討したいと思います。
まずそのようなASDの人が発声しているとされる嫌味という現象を第三者に伝達することにまつわる特有の難しさを理解することが大切です。定型の人がASDの人物が何か自分に対して嫌なことを言ったということを認識した場合でも、その内容を定型の人が第三者に伝達することは一般的に難しいという現象があります。おそらく定型の人の通常の記憶はかなりパターン化されているため、ASDの人の非典型的な応答は定型の人にとって記憶することが困難になっています。これはいわゆるカッサンドラ症候群の原因にもなっています。
次に重要なのは、嫌味が身近な人にだけ嫌味として認識されるということです。直接にその発言を向けられていない人は、それを単に面白い応答として受け取るということが考えられます。著名な人物でASDと共通の特性を多く表している方がいらっしゃいますが、そういった著名人の発言は「○○節」として世間に好意的に受け止められ、問題視されない傾向にあります。また「○○節」としてカテゴライズされるのは、発言を聞いていない人物についてその発言の非典型性を説明するということにまつわる上記の難しさから来ていると思われます。いずれにせよ同じような態度がその人物の身近な定型の人物に向けられている場合には、非常にストレスフルな状態を引き起こすだろうことが予測できます。
この問題から次の問いに対する一つの仮説が作り出せます。その問いというのは、なぜ一部のASDの人は定型の人に対して嫌味ばかり言うように感じられるのか、というものです。そして仮説は、非典型的な応答の面白さについての定型の人の反応がASDの人に対して肯定的なフィードバックとして入力されてしまっている、というものです。上の例で言えば、著名人でASDの特性の多くを共有されている方の場合も、自分の非典型的な応答が周囲の人物に好意的に受け止められているということは認識しているでしょう。問題は、定型の人が自分以外に向けられている発言なのか、自分に向けられている発言なのか、によって発言に対する評価を変えているのですが、ASDの側でそのことについて直観的な把握がないということなのです。つまり定型は自分以外に向けられている場合は非典型的な応答を評価しますが、自分に向けられている場合はそうではありません。そしてASDの側ではその事実を(直観的には)把握していないと思われます。いわば定型が評価しているのは嫌味の大喜利的側面であるということです。
逆に言えば、定型の人が評価しているのは発言の大喜利的側面だけなので、ASDの人が個人的な関係性の中で同じ発言をすると、定型の人のネガティブな反応を引き起こします。特に深刻になるのは、ASDの人がその定型の人のネガティヴな反応を大喜利的側面に対する(肯定的な)評価として受け取ってしまう危険があるということです。つまり相変わらず大喜利が続いていると誤解し、単なる(否定的な)動揺を肯定的な評価として受け取るという致命的な誤解に陥ってしまうということです。定型の人がASDの人の発言を嫌味であると感じる場合に、特に問題になるのは、それが繰り返されることですが、それはこういった事情で生じていると思われます。つまり(繰り返し嫌味を言うタイプの)ASDの人は良かれと思って嫌味を言っていると思われるということです。
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